かんじんなことは、目に見えないんだよ

本日のタイトルに使った言葉は、『星の王子さま』の中でも、最も有名な言葉の一つかもしれません。

故郷の星を離れて地球にやって来た王子さまが出会ったキツネとのふれあいの中で、キツネが王子さまにプレゼントする言葉です。

王子さまとキツネの出会い

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」

目の前の「現実」だけでなく、そのの奥底や背景に潜む「真実」を見る「目」を養いなさい、という字義通りの解釈が一般的かもしれません。それはとても大切なことだと、私も思います。

 

しかし、例えば寺山修司さんは1968年初演の自作戯曲『星の王子さま』の冒頭にこんな言葉を記しているそうです。

『「見えないものを見る」という哲学が、「見えるものを見ない」ことによって幸福論の緒口をつなごうとしているのだとしたら、私たちは「見てしまった」多くの歴史と、どのようにかかわらなければならないだろうか?(中略)「星の王子さま」を捨ててきた人たち、「見えるものを見てしまった」人たちが、もっとも深く現実原則と心的な力との葛藤に悩みながら歴史を変えてゆく力になってゆくのである。』

寺山版『星の王子さま』を昨年見る機会がありましたが、これはこれで語りだすときりがないくらい、深い内容でした。

「見えないものを見る」が、現実に目をつぶり空想の世界へ逃避する姿勢に繋がっているのではないかという強烈なアンチテーゼが主題ですが、同時に、だからこそサン=テグジュペリの『星の王子さま』をしっかり読み解きなさい、という叱咤とも受け止めました。

もう一つの有名なフレーズをご紹介しますが、この言葉をどう受け止めていくのか。毎日が葛藤です。

おとなは、だれも、はじめは子どもだった。(しかし、そのことを忘れずにいるおとなは、いくらもいない。)

すこし今日は固い話になりましたが、読むたびに聞くたびに色々なことを考えさせてくれる『星の王子さま』が偉大な物語であることは間違いありません。

office1373プロデュース朗読ライブ『星の王子さま』川越公演は、今度の土曜日、3月7日16時からです。ピアノの美しい調べにのった物語を、多くの方々に聞いていただければ幸いです。

チケットのお申し込み・お問い合わせはこちらまで。

office1373.ticket@gmail.com

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