『THE ROSE』

東京に4年ぶりの大雪が降った翌日の朝、通勤途中の電車の中から撮った写真です。画面右半分は川面にかかった霞です。

 

雪が降ると、私は大好きな映画『THE ROSE』を思い出します。主演のベット・ミドラーが歌うエンディングの歌詞の最後の部分が頭に浮かぶからです。

Just remember in the winter, far beneath the bitter snows

Lies the seed, that with the sun’s love in the spring becomes the rose

 

拙い訳を記しますと

『覚えておいて。冬の間、どんなに深く厳しい雪の下に埋もれている種であっても、春が来れば、燦々と降り注ぐ太陽の光の愛情に包まれて、美しいバラの花を咲かせるということを』

 

この歌詞はまた、『星の王子さま』の最も有名な一節、キツネが王子さまに語る「秘密」を思い起こさせます。

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」

 

そして、翻訳者のの内藤濯さんが『この作の絶頂』と記す、王子さまと飛行士が砂漠をゆく場面でも、この「秘密」について繰り返されます。

「星があんなに美しいのも、目に見えない花が一つあるからなんだよ……。砂漠が美しいのは、どこかに井戸をかくしているからだよ……」

「そうだよ、家でも星でも砂漠でも、その美しいところは、目に見えないのさ」

「うれしいな、きみが、ぼくのキツネとおんなじことをいうんだから」

 

雪に覆われた幻想的な光景そのものの美しさと同時に、王子さまの心には、その下でひっそりと埋まっている種が育んでいる、可憐なバラの姿がきっと見えていることでしょう。

そんなことを感じた一日でした。

 

井坂 聡

 

 

 

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